熟年離婚の相談と年金分割の方法では、「年金分割の制度とは」「離婚後にうまく年金分割する方法」「熟年離婚の相談」「熟年離婚の財産分与額」「熟年離婚で年金分割するために必要な書類」など、熟年離婚と年金分割について詳しく解説
新しい年金分割制度が2007年4月からスタートし、離婚時に厚生年金や共済年金を分割することができるようになりました。この制度改革により、専業主婦やパートまたは、賃金格差があるために男性と比較して所得の低かった場合など、基礎年金以外に十分な金額を受給できないことが多かった女性にも、婚姻していた期間に夫の納めてきた厚生年金・共済年金を最大50%まで分割して受給することができるようになりました。
これまでは、老後にわずかな年金しか受け取れなくなるという不安から、離婚したくてもできない女性は少なくありませんでした。また、女性の一人暮らし高齢者の所得が低いことが、社会問題ともなっていました。
年金分割制度のスタート以前から、新制度の開始をきっかけとして、離婚を我慢してきた妻たちからの離婚が増加するのではないかと予測されていましたが、厚生労働省の発表によると2007年4月の離婚件数は昨年同月に比べて6%以上増加したということでした。やはり、2007年から始まった年金分割制度が影響を与えているといえるでしょう。
年金分割とは、離婚時に厚生年金や共済年金の保険料納付記録を離婚時に夫婦で分割する制度です。2007年4月以降に離婚した場合、当事者の同意または裁判所の決定があれば、婚姻していた期間に納付した厚生年金や共済年金の分割を受けることができます。
また2008年4月以降は、被扶養配偶者を有する厚生年金・共済年金の被保険者が負担した保険料は夫婦が共同して負担したものであるということになり、離婚時は合意がなくても強制的に分割することができます。
ただしこちらの場合は、2008年度4月以降に納付した分のみということになるので、これから熟年離婚を考えている場合などにはあまり影響しません。熟年離婚の場合はこれまでの長い婚姻生活のなかで収めた保険料の分割ということとになるので、前者の合意が必要な年金分割が考慮すべき制度ということができます。
また、年金分割は妻が夫の年金を分けてもらう制度ではありませんので、共働きだった場合、婚姻期間中の収入が妻のほうが多い場合などは、夫に年金を分割しなければならない場合もあります。
熟年離婚をして、年金分割をしたい場合は離婚当事者間の話し合いで分割割合(最大で2分の1)について合意した上で、社会保険事務所に厚生年金分割の請求を行います。当事者の話し合いがまとまらない場合、離婚した夫婦のどちらか一方が家庭裁判に対して按分割合を定める審判、または調停の申立てをし、裁判官が双方の意見を聴いた上で按分割合を決定します。また、裁判所の離婚調停において、年金分割に関する話合いをすることもできます。
年金分割の手続きは、離婚成立後2年以内に請求しなければなりません。離婚が完全に成立してからの話し合いで、結論がでるまでの時間がかかりすぎると請求期限を過ぎてしまうことになりかねませんので、これから離婚を考えている場合には離婚届を提出する前にある程度配偶者と話し合って、まとめておくほうが良いでしょう。
夫婦関係がすでに破綻していて、配偶者との話し合いが見込めない場合などには、早めに行政書士や弁護士などの専門家に相談しておくのもよいと思います。
年金分割というと何だか難しそうですが、基本が分かれば一人でも書類を作成することができます。また、ちょっと分かりにくいとお思いであれば、行政書士や弁護士、社会保険労務士、離婚専門のカウンセラー、NPO法人、さらに区役所や市役所などに相談窓口がある場合もありますので、積極的に活用しましょう
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